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Jetmanブログ

株式会社JETMANの中の人が、ゲームエンジンやUI/UX、クリエイターのキャリアデザインについて語ります。

7.「モノを作る仕事」と「一般職の仕事」

f:id:jetmanblog:20150120164809p:plain違いはなんだろう?

こんにちは、キャリアコンサルタントの中路真紀です。このブログはクリエイター、デザイナーを目指す学生のみなさんに、「自分に必要なポートフォリオ」はどういったものなのか?キャリアデザインの視点から、戦略的に考えて制作することを目指すブログです。

昨日は、美大でもクリエイティブ以外の道ってありますよね、という話と、業界で働く覚悟ありますか?という話をしました。今日は「モノを作る仕事」と「一般職の仕事」の違いについてです。

 

「モノを作る仕事」と「一般職の仕事」の違い

私は、労政部という部署で、人に関わる仕事を7年間担当した後、CGのデザイナーに転職しました。1 私のキャリアとゲームCG業界

当時感じた二つの仕事の違いを、主観ですがまとめて書いてみます。

 

 

労働時間について: モノを作る仕事 > 一般職の仕事

残業、土日出勤、徹夜も含めると、大幅に労働時間が増えました。当時はMY寝袋も用意していました。ですが、時間の経過は、モノを作るときは「あっという間」に過ぎる感覚です。そして、長時間労働のわりに疲れない。1時間の感覚が違うと感じました。みなさんも、制作中に、気が付いたら時間が経っていて、驚いたことありませんか?

開発の段階で忙しさに差がありますが、納品前はどの業界も大変な状況。時間が空いているときには、ツールや、デザインのヒントになることを吸収する時間として使います。

※このデザイナーの陥る、あっという間の感覚を「フロー」と読び、チクセントミハイという学者は、働き方に活かす研究をしています。本を読んで「そういえば一般職の時にはフローは感じなかった…」と。デザインやスポーツに関わる人に多い体験だと初めて知りました。フロー体験入門―楽しみと創造の心理学

 

賃金について:   モノを作る仕事 ? 一般職の仕事

女性の給与に限って言えば、男女の年齢別の平均賃金は、以下のグラフのように差があるのですが(全ての業種、派遣や正社員含めた平均)、専門職としてモノを作る仕事は、男女の給与の差が比較的ないため、比較すると良いケースが多いと思います。

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人間関係: モノを作る仕事 > 一般職の仕事

モノを作る人の方がラフな雰囲気の人が多く、超個性的な人もいますけど、親しみやすい雰囲気。労働時間が長く、一緒にいる時間も長いため、密なコミュニケーションが必要です。

 

教育: モノを作る仕事 < 一般職の仕事

一般職の仕事であれば、マナーやビジネススキルの基本は、研修なり、先輩から指導してもらうなど、機会が多いと思います。モノを作る仕事は、専門職ということもあり、その部分の教育はあまりされていない印象。「え、ええっ!?」と驚くこともありました。

スキル教育は、研修でみっちりやるIT系の業界と、先輩の背中から学ぶ派のアニメ業界など、それぞれで教育方法の違いがありますね。

 

服装のかっちり度: モノを作る仕事 < 一般職の仕事

制作の現場では、ストレスのない恰好。私もTシャツにBOYSのジーンズかロングスカート(床で寝ていたので)健康サンダル、という感じでした。

しかし、社内で制作よりもビジネス寄り、客先に行くようになると、ジャケットを着ることが増えてきます。

 

仕事のやりがい: モノを作る仕事 > 一般職の仕事

初めてお店に自分が開発に関わったゲームが並んだのを見た時は感動しました! 一般職の仕事は、自分の目標が達成された時には嬉しかったのですが、形にならない仕事だったので、自分が作ったモノを手に取ってもらえること、遊んでもらえること、ユーザーのフィードバックが頂けることに、本当に感激しました。

この業界にいる人は、この感覚が忘れられないので、大変な事があっても頑張っているのだと思います。

 

変化のスピード: モノを作る仕事 > 一般職の仕事

クリエイティブに関する仕事は、サービスも、技術も、スキルも、とても速いスピードで変わっていきます。その影響で、会社や業界の浮き沈みの変化も、とても早いです。大手でも急速に収益の状況、雇用の状況が変わります。

 技術の移り変わりはこちらの話へ⇒2.とても大事な「デザイナーのキャリアデザイン」のこと。 

 

一般職とクリエイティブと悩んでいるあなた、少しヒントになりましたか?

景気が悪くなってからは、クリエイティブ業界もそれ以外の業界も、リストラ、人員削減が行われ、どこの会社も残業が多くなり、労働時間や賃金については、両者に差がなくなっているのかな、と思います。

あなたはどちらに行きたいですか?

 

f:id:jetmanblog:20150120171948j:plain「大切なのは、デザイナーのためのキャリアデザイン。」

プロフィール: 中路真紀 (株)ジェットマン取締役。東京工芸大学宝塚大学非常勤講師。

1級キャリア・コンサルティング技能士(国家資格。CDA。一般財団法人女性労働協会認定講師。

富士フイルム労政部を経て、ソニーミュージックエンタテインメントにてゲームCG開発で徹夜の日々。突然の部署解散をきっかけに制作会社設立に参画。デジタルスケープにて、スキル評価、「クリ博」講師、経産省クリエイター人材育成プロジェクト事務局など、クリエイターのキャリア開発に長年にわたり関わる。業界を目指す学生や、プロクリエイターを中心に、これまで6300名を指導してきた経験から、独自の「キャリアデザインの視点から考える戦略的なポートフォリオ制作手法」と、「グループワーク」を体系化。クリエイター向けに長期的に役立つキャリアセミナーや、キャリアコンサルティングを提供している。現在、UIUXデジタルコンテンツ開発会社(株)ジェットマン取締役。

執筆協力:「ポートフォリオの教科書」(ワークスコーポレーション)「iOSプログラミング」(アスキーメディアワークス)「iPhoneSDK3プログラミング大全」(アスキーメディアワークス

 


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