Jetmanブログ

株式会社JETMANの中の人が、ゲームエンジンやUI/UX、クリエイターのキャリアデザインについて語ります。

9.インターンシップサイトがオープンしました。クリエイティブ業界はどうなの?

f:id:jetmanblog:20150120164809p:plainインターンシップってなに?

こんにちは、キャリアコンサルタントの中路真紀です。このブログはクリエイター、デザイナーを目指す学生の方に、「自分に必要なポートフォリオ」はどういったものなのか?キャリアデザインの視点から、戦略的に考えて制作することを目指すブログです。

 

昨日6月1日から、大手のインターンシップの登録サイトがオープンしましたね。

woman.mynavi.jp

 「クリエイティブ業界のインターンシップはあるの?」

インターンシップって何?」

学生の皆さんから色々質問をいただきましたので、一部紹介します。

 

学生A君「アルバイトとインターンシップは何が違うんですか?」

  • アルバイトは、仕事に対して報酬をもらう働き方

クリエイティブ系のアルバイトの場合、報酬のタイプは、「時給制」と「成果報酬制」と2種類あります。「時給」は働いた時間に対して報酬を貰います。「成果報酬」は、イラストやモデリングに対して一つに対していくらという契約です。出来上がったもの(納品物)に対して、クライアントからOKが出て、初めて報酬を貰います。交通費なども出るか出ないかは、その会社との契約次第です。

会社や仕事の内容を学生に体験してもらい、理解してもらうことを重視しています。そのため、報酬が出ないケースが多いです。たまに有償のインターンもあります。

期間は、1日から数週間までそれぞれ違います。

最近流行っているのは「1dayインターンシップ」という1日だけのインターンシップ。内容はほとんど会社の説明会に近いもの。就職活動のスタートが遅い分だけ、なるべく早く多くの学生に接触したいと考える企業の苦肉の策ですね。

 

 学生B君「インターンシップって参加した方がいいんですか?」

インターンシップは好きな会社以外でも同じ業界や職種なら体験したほうがいい。

インターンシップは採用と直接結びつけない、というのは企業の建前で、昨年もインターンシップ参加者からの内定者が多く報告されています。

とはいえ、クリエイティブ業界のインターンシップの受け入れ先は、そう多くありません。

理由として、実際の業務に直結していない、インターンシップを行う余裕がある企業が限られるから。毎回の締め切りに追われている制作会社などでインターンを受け入れるのは大変です。教育する社員も、自分の業務の手を止めてサポートし、人だけでなく場所、椅子机、パソコン、ソフトも用意しなければいけないですよね。

となると、ある程度の規模の会社になるでしょうし、インターンはないけど、アルバイトであれば募集ということもあります。

インターンシップやアルバイトを経験することで、業界の理解や職種(しごと)の理解、情報を手に入れることができますよね。

 

学生C君「行きたい会社がインターンシップやってないんですけど。」

行きたいと思っている会社がインターンシップを行っていないケースが多いと思います。

そういう場合には、知らない会社のインターンシップであっても、同じ業界であれば受けてみる。たとえば行きたいゲーム会じゃなくてもゲーム業界であればインターンシップをチャレンジしてみることで、業界の情報が見えてくる可能性があります。業界を知ることは、自分の希望の会社を知る一つの方法でもありますし、もしかしたら、行きたい会社の情報も聞けるかもしれませんよね。

もう一つは、仕事の内容で考える。例えばグラフィックの仕事や3Dの仕事でインターンシップを探してみる。そうすると、自分が希望していなかった業界への理解が広がる可能性もあります。

 

学生D君「インターンシップってどうやって探すんですか?」

・まずは検索+ポータルサイト

自分の行きたい会社が決まっているなら、検索してそのサイトを見てみましょう。その時に、何も情報がなくても、もし企業のツイッターなど公式アカウントを見つけたらフォローしておくといいですよ。

職種とインターンシップで検索して探してみるのもいいですよね「3D インターン」「イラスト インターン」など。

それから、大手のポータルサイトで探してみるのもおススメです。

前回ポータルサイトの情報まとめてあるので、見てみてくださいね。卒業年度で分けているサイトの場合、卒業年度を確認して登録しましょう。

また、自分の学校の先生や就職室に聞いてみる、というのもいいですよ。自分の希望を周りに伝えておく、というのもこの業界ならではの探し方ですよね。

最後に、紹介されてインターンやアルバイトに行く場合、紹介者にきちんと報告を忘れずに。

jetman.hatenablog.com

 

f:id:jetmanblog:20150120171948j:plain「大切なのは、デザイナーのためのキャリアデザイン。」

プロフィール: 中路真紀 (株)ジェットマン取締役。東京工芸大学宝塚大学非常勤講師。

1級キャリア・コンサルティング技能士(国家資格)。CDA。一般財団法人女性労働協会認定講師。

富士フイルム労政部を経て、ソニーミュージックエンタテインメントにてゲームCG開発で徹夜の日々。突然の部署解散をきっかけに制作会社(有)ジェットグラフィクス、(株)ジェットマンの設立に参画。人材会社にて、スキル評価、「クリ博」講師、経産省クリエイター人材育成プロジェクト事務局など、クリエイターのキャリア開発に携る。現在は(株)ジェットマンの運営を中心に、クリエイティブ業界研究セミナー、ポートフォリオセミナー、キャリアセミナーなど、大学を中心にセミナー、グループワーク、キャリアカウンセリングを行っている。

執筆協力:「ポートフォリオの教科書」(ワークスコーポレーション