Jetmanブログ

株式会社JETMANの中の人が、ゲームエンジンやUI/UX、クリエイターのキャリアデザインについて語ります。

9.インターンシップサイトがオープンしました。クリエイティブ業界はどうなの?

f:id:jetmanblog:20150120164809p:plainインターンシップってなに?

こんにちは、キャリアコンサルタントの中路真紀です。このブログはクリエイター、デザイナーを目指す学生の方に、「自分に必要なポートフォリオ」はどういったものなのか?キャリアデザインの視点から、戦略的に考えて制作することを目指すブログです。

 

昨日6月1日から、大手のインターンシップの登録サイトがオープンしましたね。

woman.mynavi.jp

 「クリエイティブ業界のインターンシップはあるの?」

インターンシップって何?」

学生の皆さんから色々質問をいただきましたので、一部紹介します。

 

学生A君「アルバイトとインターンシップは何が違うんですか?」

  • アルバイトは、仕事に対して報酬をもらう働き方

クリエイティブ系のアルバイトの場合、報酬のタイプは、「時給制」と「成果報酬制」と2種類あります。「時給」は働いた時間に対して報酬を貰います。「成果報酬」は、イラストやモデリングに対して一つに対していくらという契約です。出来上がったもの(納品物)に対して、クライアントからOKが出て、初めて報酬を貰います。交通費なども出るか出ないかは、その会社との契約次第です。

会社や仕事の内容を学生に体験してもらい、理解してもらうことを重視しています。そのため、報酬が出ないケースが多いです。たまに有償のインターンもあります。

期間は、1日から数週間までそれぞれ違います。

最近流行っているのは「1dayインターンシップ」という1日だけのインターンシップ。内容はほとんど会社の説明会に近いもの。就職活動のスタートが遅い分だけ、なるべく早く多くの学生に接触したいと考える企業の苦肉の策ですね。

 

 学生B君「インターンシップって参加した方がいいんですか?」

インターンシップは好きな会社以外でも同じ業界や職種なら体験したほうがいい。

インターンシップは採用と直接結びつけない、というのは企業の建前で、昨年もインターンシップ参加者からの内定者が多く報告されています。

とはいえ、クリエイティブ業界のインターンシップの受け入れ先は、そう多くありません。

理由として、実際の業務に直結していない、インターンシップを行う余裕がある企業が限られるから。毎回の締め切りに追われている制作会社などでインターンを受け入れるのは大変です。教育する社員も、自分の業務の手を止めてサポートし、人だけでなく場所、椅子机、パソコン、ソフトも用意しなければいけないですよね。

となると、ある程度の規模の会社になるでしょうし、インターンはないけど、アルバイトであれば募集ということもあります。

インターンシップやアルバイトを経験することで、業界の理解や職種(しごと)の理解、情報を手に入れることができますよね。

 

学生C君「行きたい会社がインターンシップやってないんですけど。」

行きたいと思っている会社がインターンシップを行っていないケースが多いと思います。

そういう場合には、知らない会社のインターンシップであっても、同じ業界であれば受けてみる。たとえば行きたいゲーム会じゃなくてもゲーム業界であればインターンシップをチャレンジしてみることで、業界の情報が見えてくる可能性があります。業界を知ることは、自分の希望の会社を知る一つの方法でもありますし、もしかしたら、行きたい会社の情報も聞けるかもしれませんよね。

もう一つは、仕事の内容で考える。例えばグラフィックの仕事や3Dの仕事でインターンシップを探してみる。そうすると、自分が希望していなかった業界への理解が広がる可能性もあります。

 

学生D君「インターンシップってどうやって探すんですか?」

・まずは検索+ポータルサイト

自分の行きたい会社が決まっているなら、検索してそのサイトを見てみましょう。その時に、何も情報がなくても、もし企業のツイッターなど公式アカウントを見つけたらフォローしておくといいですよ。

職種とインターンシップで検索して探してみるのもいいですよね「3D インターン」「イラスト インターン」など。

それから、大手のポータルサイトで探してみるのもおススメです。

前回ポータルサイトの情報まとめてあるので、見てみてくださいね。卒業年度で分けているサイトの場合、卒業年度を確認して登録しましょう。

また、自分の学校の先生や就職室に聞いてみる、というのもいいですよ。自分の希望を周りに伝えておく、というのもこの業界ならではの探し方ですよね。

最後に、紹介されてインターンやアルバイトに行く場合、紹介者にきちんと報告を忘れずに。

jetman.hatenablog.com

 

f:id:jetmanblog:20150120171948j:plain「大切なのは、デザイナーのためのキャリアデザイン。」

プロフィール: 中路真紀 (株)ジェットマン取締役。東京工芸大学宝塚大学非常勤講師。

1級キャリア・コンサルティング技能士(国家資格)。CDA。一般財団法人女性労働協会認定講師。

富士フイルム労政部を経て、ソニーミュージックエンタテインメントにてゲームCG開発で徹夜の日々。突然の部署解散をきっかけに制作会社(有)ジェットグラフィクス、(株)ジェットマンの設立に参画。人材会社にて、スキル評価、「クリ博」講師、経産省クリエイター人材育成プロジェクト事務局など、クリエイターのキャリア開発に携る。現在は(株)ジェットマンの運営を中心に、クリエイティブ業界研究セミナー、ポートフォリオセミナー、キャリアセミナーなど、大学を中心にセミナー、グループワーク、キャリアカウンセリングを行っている。

執筆協力:「ポートフォリオの教科書」(ワークスコーポレーション

UnrealEngine4でゲーム制作・ゲームの流れをつくる

今回やること

UnrealEngineではレベルという単位で場面の管理を行います。今回はオープニング画面、ゲーム画面、エンディング画面というくくりでレベルを用意し、ゲームの流れを組んでみたいと思います。

3つのレベルを用意する

ゲームをプレイさせるレベルは、前回までの流れの中で3人称視点の3Dアクション的なステージを用意しています。オープニングとエンディング用に、このステージを活かし、新たに固定カメラを用意しようと思います。

新規カメラの配置

f:id:jetmanblog:20150311180404j:plain

オープニング用のレベルに、基本オブジェクトからカメラをシーンに配置します。この状態で新規のレベルとして保存します。

f:id:jetmanblog:20150311180509j:plain

一方レベルブループリントで、Begin Play、Get Player Controller、先程配置したCamera ActorをSet View Target with Blendに結線します。

ワールド設定でGameMode Overrideを既に存在しているMy Gameに変更します。これでPlayした際の画面が固定カメラから見た画になるはずです。

次のレベルのロード

今回はゲームパッドのボタンを押したら、ゲームのメインレベル(start1)を読み込むようにしてみます。

f:id:jetmanblog:20150311180608j:plain

レベルブループリントで、ここではゲームパッドのYボタンから指を離した(Released)時に、Open Levelで次に開くレベル名(start1)を指定する、というのが基本形です。

レベルロード時にフェードさせる

 レベルの移り変わりは出来ましたが、バスっと切り替わってしまうのは味気ないので、前のレベルがフェードアウトし、次のレベルがフェードインしてくるようにしたいと思います。

Matineeでフェードイン/アウトのアニメを定義する

新規マチネを作成します。

f:id:jetmanblog:20150311180748j:plain

トラック上で右クリックし、新規ディレクターグループを追加します。

f:id:jetmanblog:20150311180758j:plain

追加されたDriGroup上で右クリックし、新規Fade Trackを追加します。

f:id:jetmanblog:20150311180808j:plain

キーフレームの値ですが、Fade Inの場合は、0secで1、0.5secで1、1.0secで0とします。Fade Outの場合は、0secで0、1secで1とします。

先のオープニングで、ゲームパッドのYボタン押し下げ後にフェードアウトした後、次のレベル(start1)を開く場合は、次のようなブループリントにしました。

f:id:jetmanblog:20150311180608j:plain

Yボタン押されたら、BGMが鳴っているのでそれをまずFade Outを使って1secで音をフェードアウトさせます。その次に、先に作ったfadeoutのMatineeをPlayに結線することで画面が黒にフェードアウトします。これらをOpen Levelの前に実行したいので、Open Levelの前にDelayを使って1sec時間を空けます。

start1のレベルが呼ばれた時にフェードインさせたいと思います。

f:id:jetmanblog:20150311181003j:plain

start1のレベルブループリント上で、Begin PlayをトリガーにfadeinのMatineeをPlayさせるように、ブループリントを組みました。

Open Levelを使えば、ボタンを押したり、何かと衝突したり、様々なトリガーと合わせて場面転換が可能となります。Matineeを使ったフェードイン/アウトの演出との組み合わせ技も効果的でしょう。

出来上がったサンプルゲームはこんな感じです。


UnrealEngine4のための習作(宝塚大学東京メディア芸術学部) - YouTube


株式会社ジェットマン|アプリ開発・UIデザイン

ゲーム領域|学科|宝塚大学 東京メディア・コンテンツ学部

8.就活解禁 ポータルサイトは企業側からどう見えてるの?

f:id:jetmanblog:20150120164809p:plainいよいよスタート、がんばろう!

こんにちは、キャリアコンサルタントの中路真紀です。このブログはクリエイター、デザイナーを目指す学生のみなさんに、「自分に必要なポートフォリオ」はどういったものなのか?キャリアデザインの視点から、戦略的に考えて制作することを目指すブログです。

 

3月1日に就活解禁で、色んな番組で就活の特集が組まれていますよね。以前ブログにも書きましたが、スタートと言っても実際はそれ以前に動いている会社も多く、良い学生がいれば、早めに動きたいというのが企業の本音だと思います。

1.2016卒の就活スケジュールは後ろ倒し? - Jetmanブログ

 

今日は企業側から見た就活ポータルサイトの話しをしたいと思います。これを読んでから、ちゃんとエントリーしてくださいね。

 

企業は、お金を払って就活のポータルサイトのサービスを買っています。本当の姿は?

まず大前提として、マイナビリクナビ日経ナビなど就活ポータルサイトは、企業側がお金を払って掲載しているサイト情報です。ポータルサイトで大きく掲載されている企業、頻繁にメールが来る企業は、沢山お金を払ってサービスを買っているからです。

掲載順序や、学生へのメールなどの案内の方法も、企業の支払う金額によって違ってきます。

就職のための宣伝のサイトですから、企業側から見て都合のよい情報しか掲載していない…のは当然。

どんなに良いキャッチコピーが踊っていても、実際は「自分で調べる、考える」必要があります。

 

ポータルサイトで掲載企業が違います。複数登録がおススメ。企業サイトもチェック

まずクリエイティブ系の企業の掲載が多いサイトに複数登録しましょう。全てのポータルサイトに掲載している企業もあれば、特定の就活サイトにしか掲載していない会社も多いからです。

ですが、大手のポータルサイトに頼ってしまうと、いわゆる有名な大手企業しか見つかりません。

中小企業だと大手ポータルサイトに掲載せず、クリエイティブ系に強いサイトのみに情報を出しているところもあります。その方が掲載料が安いからです。

また、アニメゲームデザインなどの制作会社は、中小企業が多いこともあり、自社のサイトでしか求人情報を出していないことがとても多いです。

ポータルサイトだけの情報を集めるのではなく、気になった企業は自分で検索して、会社のサイトを見てみましょう。

 

リストにも載せましたが、自分のポートフォリオを登録し、就職が決まるケースもあります。

 

以下にクリエイターの就活に役に立ちそうな サイトをリストアップしておきます。

 

マイナビ2016 - 学生向け就職情報サイト

クリ博ナビ2016 -クリエイティブな仕事の転職・求人情報サイト

マスナビ2016|広告就職・就活ナビ(学生向けサイト) 広告 WEB

求人情報 RAKU-JOB アニメ・ゲーム・マンガ専門求人サイト ラクジョブ アニメ

ゲーム、アミューズメント、映像業界の派遣、求人情報ならクリエイターエージェント シリコンスタジオ

CG・映像の専門情報サイト | CGWORLD.jp 3D

転職・求人情報 | Webな人の転職サイトFind Job ! 

http://tv.cri.co.jp/ クリークアンドリバー  映像 新卒

アートとデザインの求人情報『美術手帖×デザインの現場 JOB 』

ViViViT(ビビビット):クリエイター・デザイナーの新しい就活・採用 ポートフォリオ

 

(※就職サイト運営の方へ:リンクNGの場合はご連絡ください。また掲載希望あればお声がけください)

 

 

企業は色んな条件で学生を探しています。適当に書かないで!キーワードも大事。

学生がポータルサイトに登録した情報は、企業側から検索して見ることが出来ます。大学名、学科名、場所や、学生が記入した内容をキーワードなどで検索し、選んだ学生のみメールを出すことが出来るサイトもあります。

企業が欲しいスキルをキーワードで検索し、学生にアプローチしてくる場合もあります。ですから、クリエイティブ系のスキル、例えば3DCG、Photoshop、Unity、アプリ、ゲーム、プログラム言語など検索されそうなキーワードを具体的に入れましょう。

現在出来るツールはもちろん、やりたい事や勉強している事を記入してもよいと思います。

また企業は、自己紹介などの記述や志望動機など見た上で、学生に案内メールを出すかどうか判断することがあります。

くれぐれも適当に書かないようにしましょう。

 

過去採用活動をしていた時期に、適当なアルファベットの羅列で志望動機を書いてきた学生もいました。

「どうせ企業は沢山学生のエントリーシートを見ているから読まないはず、文字数を稼げば大丈夫!」と思ったのかもしれませんが…

もちろん、その学生には会社の説明会などの案内は送りませんでした。

企業は案外しっかり見ていますよ。

 

人気企業の説明会は、予約がすぐに埋まってしまう事があります。早めに行動しましょう。申し込んだ内容など、自分が何をその企業に向けて書いたのか、記録することも大切です。選考が進んだときに面接で聞かれる場合もあります。メモ帳などで内容を考えてから、コピペするなど自分なりに工夫をしてみましょう。

一歩一歩、進めて行きましょうね。

 

f:id:jetmanblog:20150120171948j:plain「大切なのは、デザイナーのためのキャリアデザイン。」

プロフィール: 中路真紀 (株)ジェットマン取締役。東京工芸大学宝塚大学非常勤講師。

1級キャリア・コンサルティング技能士(国家資格)。CDA。一般財団法人女性労働協会認定講師。

富士フイルム労政部を経て、ソニーミュージックエンタテインメントにてゲームCG開発で徹夜の日々。突然の部署解散をきっかけに制作会社設立に参画。デジタルスケープにて、スキル評価、「クリ博」講師、経産省クリエイター人材育成プロジェクト事務局など、クリエイターのキャリア開発に長年にわたり関わる。業界を目指す学生や、プロクリエイターを中心に、これまで6300名を指導してきた経験から、独自の「キャリアデザインの視点から考える戦略的なポートフォリオ制作手法」と、「グループワーク」を体系化。クリエイター向けに長期的に役立つキャリアセミナーや、キャリアコンサルティングを提供している。現在、UIUXデジタルコンテンツ開発会社(株)ジェットマン取締役。

執筆協力:「ポートフォリオの教科書」(ワークスコーポレーション)「iOSプログラミング」(アスキーメディアワークス)「iPhoneSDK3プログラミング大全」(アスキーメディアワークス

 


株式会社ジェットマン|アプリ開発・UIデザイン

 

UIデザイン道・その3「UX Flow(画面遷移図)とプロトタイピングは実装するエンジニアにとっても有用」

改めてUX Flowの重要性を感じる

前回は設計を行う上でUX Flowの重要性を語りました。我々の開発プロセス上では、UX Flowで、ペーパープロトタイピングと同様に目で追いかけられるインタラクションや操作感の検討を行います。また、クラウドを含めた開発全体を見渡した際、UX Flowをエンジニアと共有することで、企画(デザイナー)側が意図している見せ方を理解した上で、ロジック設計に臨めるメリットがあります。つまり、UX Flowがデザイナーとエンジニアのブリッジになるということです。

f:id:jetmanblog:20150227164310j:plain

UX Flowで仕様検討、プロトタイピングでインタラクションの検討

例えば、サーバ・クライアント間でのAPI仕様を検討する際に、UX Flowのように状態遷移、正常形・異常形の洗い出しが出来ないと、エンジニアにとっては、何をどのようにまとめてAPIの仕様を考えればよいか、設計側の意図が伝わりません。UX Flowでエンジニアリングの全体設計が行えた上で、ユーザインタラクションに関して、良い・悪いを検討するためにプロトタイピングは重要です。

プロトタイピングの手法

プロトタイピングツールの制約もあると思われ、ページトランジションで済むような仕様であればツールを使っても良いと思いますが、我々が手がける案件では、パーツトランジション、つまり画面遷移ではなく、一つの画面の中で要素が変化する場合には別のプロトタイピングの手法が必要になります。また、3D的な表現要素を含む場合も最近では多く、デザイナーが意図する演出をエンジニアに伝えるためには、AfterEffectのようなコンポジットツールFlashのような詳細なインタラクションを再現するツールを併用しています。

f:id:jetmanblog:20150227164222j:plain

当然、プロトタイピングして、皆が良いと思う結論を出した上で、実装に臨まないといけません。そういったツールを使うプロトタイピングで重要なのは、例えばアニメーションの移動速度や補間カーブが数学的にエンジニアに伝わること、また、3D的な空間配置を伴う場合には、その空間的な位置関係が数学的にエンジニアに伝わることです。

f:id:jetmanblog:20150227164238j:plain

トランジションのトレンド

最近注目するプロダクトでは、知人が関わっているPebble TimeというSmart Watchがあります。Pebble TimeのUIでは、上記のパーツトランジションを駆使して、日本のゲームのようなポップな世界観を構築しています。我々としても、画一的ではないUI/UXの価値観を見出したいという想いで、様々なプロジェクトに挑んでいます。機会があれば、そのような事例をお伝えしたいと思います。


株式会社ジェットマン|アプリ開発・UIデザイン

ゲーム領域|学科|宝塚大学 東京メディア・コンテンツ学部

UnrealEngine4でゲーム制作・トリガーボックスをつかってワープ

トリガーボックスを使って指定座標にプレイヤーをワープさせる

前回より作成中の背景に対して、プレイヤーキャラクターを指定座標にワープさせる仕組みを考えてみます。中空に浮いているようなステージを想定しているので、ステージから落ちた場合に即ゲームオーバーではなく、決められた復活ポイントにプレイヤーを戻したいと思います。

今回制作している背景全体としては以下のようなフィールドとなっています。

f:id:jetmanblog:20150219201426j:plain

円形の池があるところがスタート地点になるのですが、前半部分で落下した場合と、お城のようなものがある後半部分で落下した場合で、復活ポイントを変更したいと思います。

プレイヤー落下時用のトリガーボックスの配置

大きめのトリガーボックスをステージ前半の下部に1つ配置します。

f:id:jetmanblog:20150219201543j:plain

もう一つ大き目のトリガーボックスをステージ後半の下部に配置します。

f:id:jetmanblog:20150219201616j:plain

プレイヤーを再表示させる座標

後半の復活ポイントにターゲットポイントを配置します。

f:id:jetmanblog:20150219201708j:plain

前半の復活ポイントはPlayerStartを用います。

f:id:jetmanblog:20150219201717j:plain

BluePrintで復活ロジックを組む

前半で落下した場合の復活ロジックですが、トリガーボックスにOverlapしたらPlayerStartの座標に戻すようにします。

f:id:jetmanblog:20150219202012j:plain

後半で落下した場合の復活ロジックは、同じく後半部分のがトリガーボックスにOverlapしたらターゲットポイントの座標に戻すようにします。

f:id:jetmanblog:20150219202124j:plain

今回は落下の場合の処理ですがいろいろ応用が利くと思います。簡単ではありますが、以上となります。


株式会社ジェットマン|アプリ開発・UIデザイン

ゲーム領域|学科|宝塚大学 東京メディア・コンテンツ学部

UnrealEngine4でゲーム制作・背景制作~動くオブジェクトと動かないオブジェクト

UE4内で背景制作

外部からモデルデータをインポートして作っていく方法は容易に想像できますが、今回はUE4の内部で出来ることを探ってみます。

2種類のモデルオブジェクト属性

背景のモデリングに利用できるオブジェクトは、大きく分けてスタティックメッシュとBSPジオメトリ(ブラシ)の2種類あります。

スタティックメッシュ

一つはスタティックメッシュ。外部からインポートしたオブジェクトや、Starter Content内のPropsやShapesフォルダ内のコンテンツが該当します。スタティックメッシュはアニメーションさせることが出来ます。

コンテンツブラウザでStarterContent/ShapesフォルダからShape_Cubeを選んでみます。

f:id:jetmanblog:20150212184951j:plain

次にMaterialを当ててみます。StarterContent/MaterialsフォルダからM_Brick_Clay_OldをShape_Cubeにドラッグ&ドロップします。

f:id:jetmanblog:20150212185200j:plain

 Shape_Cubeを複製し、中央のCubeを親とし3つのCubeを親子化してみました。

f:id:jetmanblog:20150212185726j:plain

 Matineeを使うことで「回転する床」の動きが作れます。Matineeでキーフレームアニメーションを作ることについては、この回を参考にして下さい。

f:id:jetmanblog:20150212185921j:plain

Trigger Boxやゲーム開始時などMatineeアニメーションの制御をLevel Blueprintに記述することで、シーン内で動いてくれます。

f:id:jetmanblog:20150212190256j:plain

スタティックメッシュ個別に編集画面を開くと、そこでCollisionの追加が出来るので、キャラクターが上に乗れる動く床もこれで作成できます。

BSPジオメトリ(ブラシ)

BSPジオメトリは、計算が軽く、静的なオブジェクト作成に向いています。その代りアニメーションさせることが出来ません。

左上のBSPカテゴリからボックスを表示させます。

f:id:jetmanblog:20150212190740j:plain

先と同じようにMaterialを当ててみます。StarterContent/MaterialsフォルダからM_Brick_Clay_Oldをボックスにドラッグ&ドロップします。

f:id:jetmanblog:20150212190833j:plain

スケールツールを使って左右に伸ばしてみます。

f:id:jetmanblog:20150212191853j:plain

当然ですが、テクスチャのUVも伸びてしまいます。BSPジオメトリは面ごとに選択されますので、まず手前の面を選択します。右下の詳細の、ジオメトリの項目にアラインメントというのがあります。

f:id:jetmanblog:20150212192317j:plain

このプルダウンの中で「サーフェスのデフォルトを変更する」を選ぶと、Materialがもともと持っているUVのスケールで最適化(再タイリング)してくれます。

f:id:jetmanblog:20150212192302j:plain

BSPのブーリアン

左上のBSPカテゴリからボックスを表示させます。通常は加算にチェックが入っていますが、減算にチェックを入れてからボックスを表示させてみて下さい。

先に表示させたボックスに重ね合わせると、重なった部分がブーリアンでえぐられるのが分かると思います。

f:id:jetmanblog:20150212193152j:plain

ブーリアンで出来た新しい面については、テクスチャのタイリングがおかしい、またはMaterialが貼られないなど、いくつか状況が確認できているので、新たにMaterialを適用したり、アラインメントを調整して下さい。

これを応用して、巨大なボックス内にブーリアンで通路を作れば、立体的なダンジョンも制作が可能です。

f:id:jetmanblog:20150212193543j:plain

当然ブーリアンで繰り抜いた通路は真っ暗なので、ポイントライトなどで光の演出をしないといけません。

f:id:jetmanblog:20150212193727j:plain

次回へ続く。


株式会社ジェットマン|アプリ開発・UIデザイン

ゲーム領域|学科|宝塚大学 東京メディア・コンテンツ学部

UnrealEngine4でゲーム制作・Animation Retargetで自作モデルにBluemanのアニメを適用編

今回から新テーマとなります。

自作モデルをUE4のプレイアブルキャラにしたい

UE4にはプロジェクトテンプレートが多数用意されているので、今回はThird Personプロジェクトを利用します。Starter Contenctsに含まれるHeroTPP_Skelton(通称Blueman)のアニメーションを、Animation Retarget機能を使って、Mayaで作成したキャラクターモデルに割り当てたいと思います。

Maya上でボーンセットアップに関する注意点

ボーンの数(特に背骨と肩)とネーミングはUE4のドキュメントに従って合わせておいた方がスムーズにリターゲティング出来ます。下記のようにボーンを描きました。TスタンスでBind Skinする方が後々良いのですが、例のように足が開いた状態でBindされたモデルでもUE4上で調節可能です(後述)。

f:id:jetmanblog:20150205172017j:plain

上記をfbx形式で書き出します。UE4のコンテンツブラウザのインポートメニューを使ってfbxを読み込みます。関連するテクスチャもUE4のマテリアルとして変換されます。スペキュラやノーマルマップ等に関しては、UE4上で再度調整を行う必要があります。

f:id:jetmanblog:20150205172626j:plain

リグのリターゲット

コンテンツブラウザ右下の表示オプションで「エンジンコンテンツを表示」にチェックを入れます。次にリターゲットの元となる、Game/Charactorの中にある「HeroTPP_Skelton」アセットをダブルクリックで開きます。画面上部にあるRetarget Managerボタンを押し、開いたダイアログ内のSet up Rigの項目のSelect Rigで、Humanoid Rigを選択します。

f:id:jetmanblog:20150205174548j:plain

左上の保存ボタンをクリックして、ウィンドウを閉じます。

先程読み込んだfbxがあるフォルダで、xxxx_Skeltonアセットをダブルクリックで開きます。画面上部にあるRetarget Managerボタンを押し、開いたダイアログ内のSet up Rigの項目のSelect Rigで、Humanoid Rigを選択します。この時、Maya上でボーンの数・名前が、Humanoid Rigと同じになっていれば何もせずにリグが割り当てられます。

f:id:jetmanblog:20150205181406j:plain

 アニメーションのリターゲット

今回はThird Personプロジェクトに含まれるHeroTPPのアニメーションをそのまま利用します。Game/CharactorフォルダにあるHeroTPP_AnimBluePrintを右クリックし、「アニメーションブループリントをリターゲット」>「アニメーションブループリントとリターゲットを複製します」を選択します。

f:id:jetmanblog:20150205175635j:plain

 開いた「スケルトンを選択ダイアログ」の左列で、読み込んだfbxに該当するxxxx_Skeltonをクリックし(右のウィンドウにTスタンスが表示される)、選択ボタンを押します。

f:id:jetmanblog:20150205180152j:plain

xxxx_SkeltonがあるフォルダにHeroTPP_AnimBluePrint_Copyと、それに関連しているAnimationのコピーが出来上がります。

MyCharactorクラス内でのメッシュとアニメーションの置き換え

上記手順までの状態で再生ボタンを押しても、プレイヤーキャラクターとして表示されるのはBluemanのままです。リターゲットしたアニメーションとモデルを画面内に表示するにはクラスブループリントの書き換えが必要です。Game/BlueprintsフォルダにあるMyCharactorクラスをダブルクリックで開きます。開いたダイアログの右上でデフォルトを参照して下さい。Animationの項目にあるAnim Blueprint Generated ClassにHeroTPP_AnimBluePrint_Cpoyを選択、Meshの項目にあるSkeltal Meshにfbxで読み込んだxxxxを選択します。左上のコンパイルボタンを押してください。

f:id:jetmanblog:20150205183348j:plain

再生ボタンを押すとBluemanが自分のキャラクターに置き換わって操作出来ているはずです。

f:id:jetmanblog:20150205181325j:plain

リターゲット後のポーズがおかしい場合

基本的にTスタンスでないと回転角がずれてしまいます。今回の場合、足がハの字のため、よりガニ股になってしまいました。これを調整するには、fbxを読み込んだところにあるxxxx_Skeltonアセットをダブルクリックで開いてください。該当するボーンを回転してポーズを調整します。

f:id:jetmanblog:20150205181753j:plain

ポーズ調整が完了したら、Retarget Managerダイアログの右下のSave Poseボタンを押して、基本ポーズを登録し直します。

f:id:jetmanblog:20150205181924j:plain

キャラクターの大きさや接地がおかしい場合

再生時にキャラクターの大きさや接地がおかしい場合は、Game/BlueprintsフォルダにあるMyCharactorクラスをダブルクリックで開きます。開いたダイアログの右上でコンポーネントを参照して下さい。キャラクターの大きさ、位置、コリジョンの調整が行えます。

プロジェクトにないボーンアニメを加える場合

マーケットで購入したアニメーションや、Mayaアニメーションリギングツールで作成したアニメーションを追加使用する場合は、アニメーション個別にリターゲットの作業が必要になります。加えてBlueprintにも制御を記述する必要があります。この点につきましては、別途ご紹介しようと思います。

次回以降は、今回作成したキャラクターを活かして簡単な3Dアクションゲームに仕上げていきたいと思います。


株式会社ジェットマン|アプリ開発・UIデザイン

ゲーム領域|学科|宝塚大学 東京メディア・コンテンツ学部